カワサキの歴史

高度経済成長の日本とともに

カワサキは正式名称が「川崎重工業株式会社」で、オートバイをはじめとしたその他機械装置を製造する日本の企業です。
現在は、日本の重工業の三大企業の一つとして知られるほどになり、鉄道車両や航空機、船舶などの輸送機器にも力を入れています。
以前は兵庫県神戸市に置かれていた本社は、現在東京都港区浜松町に設置しています。

歴史を振り返れば、明治時代の造船所を元とする老舗企業であり、第一次世界大戦で活躍した造船業を支えてきました。
その後も、世界大恐慌の経験やや第二次世界大戦と、大戦後における高度経済成長を日本とともに歩んできた企業であると言えます。

カワサキのオートバイ

オートバイは川崎重工の社内カンパニーが担当しており、事業本部は兵庫県の明石市にあります。
製造分野の種類は多方面に渡り、二輪車をはじめとして、全地形対応車、水上オートバイ、汎用エンジンなどがあります。

川崎重工業のオートバイの生産の始まりは、現在の航空宇宙カンパニーである川崎航空機が、戦後1958年にメイハツという名で二輪車用エンジン製造を開始したことで、1964年には大型二輪車メーカーであったメグロの吸収したのちに、大型車製造に乗り出しました。

オートバイ部門は2007年現在、川崎重工全体の売上高の内最大で3割を占め、大型二輪車の国内販売台数は第2位となりました。
二輪車全体でのカワサキの販売シェアは長らく、ホンダ、ヤマハ、スズキにカワサキを加えた4大メーカーの中で一番下となっています。

以前は、カワサキのバイクと言えば赤いタンクが印象的でしたが、1980年代よりレーシングバイクのカラー、バイク分野でのコーポレートカラーとして、ライムグリーンを採用しています。

世界選手権への参戦

世界最高峰クラスのレースのMotoGPにおいて、2002(平成14)に大幅なレギュレーション変更が行われ、2ストロークエンジンから4ストロークエンジンへと移行しました。
環境問題対策へのアピールや、商業上の理由(2ストローク大排気量車は需要がない)によります。

カワサキは「カワサキレーシングチーム」としてレース活動に参加しています。
MotoGPにはZX-RRで2003年から参戦し、2008年までワークスチームとしての参加をしていました。
そして2009年までは、他チームへの車両提供を行っていました。

スーパーバイク世界選手権においては、2013年、ZX-10Rでトム・サイクスがライダーズチャンピオンの獲得をしています。
2015年は、そのサイクスとホンダから移籍したジョナサン・レイの活躍により好成績を収めています。