世界で初めてのバイクは?

一体いつごろから

現在、世界中には50ccのミニバイクと呼ばれるものから1,000ccオーバーする大きな排気量のバイクが走りまわっています。
日本では普通自動車運転免許証を取得すると、排気量が50ccまでの原付が講習を受けると運転出来るので、特に原付は大変普及しています。
そして東南アジアでは、125~150ccクラスの小型バイクが世界で一番販売されています。

バイクは、一体いつごろ発明されたのでしょうか?
バイクの歴史を遡る事1863年、ルイ・ギヨーム・ペローと名乗るフランスの発明家が考案したとされていますが、このバイクは蒸気エンジンを動力としていた為、とても実用に耐えうる物ではありませんでした。
船や機関車では蒸気エンジンは有用でしたが、バイクの場合には、どうしてもエンジンを小型化しなければいけないという問題がつきまとっていました。

内燃機関の父

では世界初のバイクは?と言うと、それはドイツの高級車ブランドとして誰もが知る、「メルセデス・ベンツ」の製造販売会社である「ダイムラー社」に名を遺す、ゴットリープ・ダイムラーの手によって作られたバイクです。
彼は世界初のバイクを作ったのみならず、世界初の自動車も作り出し、「内燃機関と自動車の父」とも呼ばれ、現在のモータリゼーションのパイオニア的存在です。

この「リートワーゲン」と呼ばれる世界初のバイクは、264ccの排気量から0.5馬力の出力を発揮し、1886年に時速10㎞で実地走行に成功しました。
世界初のバイクを開発したダイムラーですが、四輪車の開発に成功すると、そちらに精力を注ぐ様になり、この世界初のバイクは市販される事はありませんでした。

様々な世界初

世界初のバイクが走り出してから約10年後の1894年に、量産化されて一般に販売されたバイクが、リートワーゲンと同じドイツで作られた「ヒルデブラント&ヴォルフミュラー号」です。
このバイクの排気量は1489ccと、ハーレー・ダビッドソンに匹敵するぐらいの排気量を誇り、最高速は時速45kmも出ました。
総生産台数は3000台にも上り、当時としてはこの販売台数は、一大ヒットと言っても過言ではありませんね。

1974年に発売されたハ-キュレスW2000は、世界で初めてロータリーエンジンが搭載された市販バイクとして有名で、294ccのシングルローターのエンジンからは、27馬力の出力を発揮し、約1800台生産されました。
日本ではスズキがRE-5として市販化に成功し、497ccのエンジンは62馬力の出力を誇り、こちらは約6000台生産されました。

市販バイクとして時速300㎞を世界で初めて記録したのは、カワサキのZZ-R1100で、排気量1054ccの水冷4気筒エンジンは147馬力を発揮し、最高速付近ではラム圧過給により、5~10%もの実馬力が上乗せされて、この最高速を達成する事が出来ました。
このバイクが登場して以降、スズキの隼との最高速競争が激化し、ヨーロッパでは300㎞/h規制が行われたのは有名な話ですね。