名曲「15の夜」とバイク盗難事件

尾崎豊さんの名曲

今は亡き尾崎豊さんの名曲「15の夜」の歌詞に、「盗んだバイク」という部分があります。
リアルタイムで尾崎豊さんを知らない人でも、この曲を知っている方はたくさんいらっしゃるでしょう。

実はこの盗んだバイクには、モデルになったバイクがありました。
尾崎豊さんが、後日談で語ったそのバイクとは、「ヤマハ・パッソル」です。
尾崎豊さんが歌っていたので、本格的なバイクを想像していたのですが、可愛らしいバイクだったのですね。

当時HY(ホンダ対ヤマハ)戦争の急先鋒だったパッソルやロードパルはコスト削減の影響と技術的な面もあり、盗難防止の機能があまり発達していませんでした。
鍵穴が回ればエンジンが掛かるという、現代では考えられないものでしたので、そのような理由からもパッソルが「盗んだバイク」のモデルになったのではないでしょうか?

バイクの盗難防止策

尾崎豊さんの歌が流行ってから、かなりの年月が経ちました。
生産技術も日々進歩して、バイクも盗難に遭わないような方法やアイテムがたくさん出てきています。

バイクの盗難に遭うことは、愛車が無くなり移動手段を突然失うと言うことです。
昔に比べるとバイク盗難の件数は減ってきていますが、まだまだ多くの盗難は発生しています。
盗難保険に入っていても必ずしも満足できる補償が受けられるとは限りません。

バイクの技術の進歩に比例するように年々盗難の手口は巧妙になっており、現状では万全の対策は無い状態と言えます。
ただ、出来る限りの盗難防止の対策を施すに越したことはありません。
市販の強力なロックを装着することで盗難を防ぐ確率が上がります。

またロックだけでなく保管状況を工夫することも大切です。
バイクカバーや簡易型のバイクガレージは雨風からバイクを守るだけでなく、盗難防止にも大きな効果を発揮します。
もし自宅近くにある方は、シャッターのついたバイク用の保管倉庫を借りると万全です。

現代のバイク盗難状況

前述したように、バイクの盗難事例は近年では減少傾向にあります。
平成23年では、盗難件数は67,776件です。
一日あたりで計算すると、約186台のバイクが盗難に遭っており、その内で検挙されたのが8,037件にものぼり、検挙率は11.8%です。

バイクが最も盗難に遭いやすい場所は、駐車(輪)場です。
これは、全体の43.1%となっており、次いで道路上で、全体の12.9%を占めています。
そしてバイクの盗難に遭った24.1%の人が、エンジンキーが差したままであったり、キーをすぐ近くに置き忘れていたりした状態でした。

バイクを盗む側の基準として、3分以内で盗めるかというものがあるようです。
従って、最初の印象で、これは盗むのに手間がかかりそうと思わせることが重要になります。
そのために頑丈なロックをしているということをアピールしたり、カバーをかけて防犯機能を示すステッカー等を貼ったりすることが、有効な手段と言えます。

駐輪場での盗難が一番多いことからもわかるように、バイクが見えないように、バイクに触られないようにすることが盗難防止の最善の策です。
自宅や、レンタルで鍵付きの保管場所を確保することが出来れば、盗難の可能性は、飛躍的に下がります。