ブレーキやワイヤーパッドはバイクを止めるために必須な部品です。これらは、常に点検しておかないと、もしもの時に命にかかわります。ここでは、自分でできるブレーキとワイヤー類の点検方法を紹介します。
ブレーキの点検方法
バイクを減速させ、止まりたいときに確実に停止させるブレーキは、最も重要なパーツの一つです。消耗パーツであるブレーキパッド、ワイヤーやフルードの状態を点検し、異常があれば、調整や修正・交換をします。
整備のポイント
消耗パーツであるブレーキパッドの点検は明るい場所で行います。ブレーキキャリパー内部をのぞきこむようにしてチェックして、厚みが2㎜以下になると交換必須となります。メンテナンススタンドとセンタースタンドでタイヤを浮かせて空転させ、タイヤが止まるときに引きずりがあるようなら、バイクショップで修理をします。また、ブレーキを操作していつもより緩い感触があれば、エアをかんでいるので、フルードの交換が必要です。ワイヤーは、ブレーキワイヤーの太鼓近くをチェックし、傷やささくれがあれば交換します。ブレーキパッドの摩耗を放置することは、非常に危険です。減っていることがわかったら速やかにパッドを交換しましょう。ブレーキフルードはバイクに乗らなくても年数がたつと劣化します。レバーを握った感触に異常がなくても、2年に1度は交換するようにしましょう。
ワイヤー類のメンテナンス方法
近年ワイヤーではなく、油圧でブレーキを作動させるバイクも増えていますが、スロットルやブレーキ、クラッチなどのバイク操縦の重要な部分をワイヤーに頼っているバイクも少なくありません。ワイヤーの動きが悪くなると、操作性が悪くなったり、ワイヤーが切断されてしまったりして、その先にあるパーツの作動をさせられなくなるため非常に危険です。
整備のポイント
ワイヤーの動きに違和感を覚えたら、インナーワイヤーに注油をします。車体に取り付けたまま、ワイヤー内にオイルを浸透させるにはワイヤーインジェクターが必要です。まず、レバーからワイヤーをはずしましょう。この時ワイヤーの調整ねじをいっぱいまで緩めてからネジ切り欠きが一直線になる位置に合わせワイヤーの太鼓部分を抜き取ります。その後ワイヤーインジェクションでワイヤーを挟み込み注油口から潤滑剤を注入しましょう。クラッチやスロットルのワイヤーが切れるとツーリング先で走行不能になります。ですので、ワイヤーの点検は常日頃から行いましょう。少しでもほつれやさびが見られた場合、迷うことなく交換をします。