自分でできるケーブル類の点検・注油

ケーブル類にもメンテナンスは必要?

ケーブルは、バイクのパーツをつなぐ役割を果たしています。
接続が悪いとクラッチの動きが悪かったり、スロットルに引っかかりを感じるなど、操作性の面で不満が大きくなる可能性があります。
ケーブルのかさつきは手で触れただけでもある程度はチェックできますが、普段のメンテナンスでケーブル類の状態にも意識すると、バイクの作動性を確実に高められます。

ケーブル類の点検に必要な道具

ケーブル類の点検やメンテナンスには、ワイヤーグリースと呼ばれるアイテムが必要です。
これはケーブルにグリスを塗るためのもので、先端が細く細かい部分までグリスを届けられるスプレータイプとなっているものが主流です。
また、オイルクリーナーも必要です。
これはケーブルに付着している古いオイルをふき取るアイテムで、こちらもスプレータイプが使いやすいでしょう。
まずはオイルクリーナーでグリスをしっかり除去したうえで、新しいオイルを塗布することで、ケーブルの潤滑性がアップしてバイクの作動性も向上します。

ケーブルにしっかりクリーナーを吹き付ける際には、インジェクターもあると便利です。
インジェクターはケーブルを挟み込むようなコンパクトなアイテムで、家庭でのDIYメンテナンスでも持っていると便利です。
もしもケーブルが熱によって断線している場合には、交換用のケーブルが必要となります。
具体的にどんなケーブルが必要かについてはケースバイケースとなるため、対象となる部分のケーブルをバイクショップへ持参して同じ商品を購入すれば失敗するリスクを最小限に抑えられるでしょう。

ケーブル類のメンテナンス方法

ケーブル類のメンテナンスでは、まず最初にケーブルを保護しているゴム製のチューブの状態を確認することから始めましょう。
このゴムチューブは、熱によって摩耗していることが少なくありません。
もしも摩耗している場合には、内部に水や汚れなどが入り込まないように瞬間接着剤を使って補修する作業も必要となります。
使用する瞬間接着剤は、バイク用のものでなくてもOKです。
できるだけ速乾性があるタイプがおすすめなので、瞬間接着剤を使うライダーは多いです。

そのうえで、インジェクターをセットしてケーブルクリーナーを使ってグリスの洗浄を行います。
スプレータイプのクリーナーは、先端部分は長いストローのような形状となっています。
これをインジェクターの中に挿入しながら、ゴムチューブ内のケーブルをしっかりと洗浄します。

洗浄したら、チューブ内を乾燥させます。
この作業には、先端に細いノズルがついたエアガンが役立ちます。
洗浄した古いグリスを空気で吹き飛ばして乾燥させたうえで、同じような作業で今度は新しいグリスを塗布します。
これをすることによってチューブ内を新しいグリスで満たすことができ、バイクの作動性が格段にアップするでしょう。