自分でできるブレーキパッドの点検

ブレーキパッドは交換が必要な消耗品

バイクのメンテナンスには多種多様なものがありますが、中には自宅のガレージの中でDIY対応できるメンテナンスもあります。
ブレーキパッドの点検もそうしたメンテナンスの一つです。
ブレーキパッドが正常に機能しなくなると、走行中にスピードを落とせなかったり停車できなかったりと言った事故に直結しますし、ライダーの命にもかかわります。
そのため、DIYメンテナンスの中でも特にブレーキパッドには注意が必要で、できるだけ頻繁にチェックすることが理想的です。

ブレーキパッドは、バイク走行してブレーキをかけるたびに、少しずつ摩耗します。
つまり消耗品なのです。
大切に使っていても定期的に交換が必要となるパーツですから、オイルチェンジや洗車時、またツーリングに出かける前などには必ず点検したいものです。

ちなみに、ブレーキパッドの残量が減って正常に機能しなくなると、フェードやベーパーロックなど危険な現象が起こりやすくなります。
昨日までは正常に走行できていたのに今日は突然調子が悪くなるというケースもありますが、多くの場合には少しずつこうした現象が起こりやすくなるため、ライダー自身が体感的に気づけます。

そうした現象が起こった場合、すぐにバイクショップへ持ち込んでブレーキパッドの交換作業ができれば良いですが、必ずしもそうできるとは限りません。
ツーリング中だったりすると、帰宅するまでブレーキパッドの安全性が確保できないこともあるでしょう。
そうした事態を防ぐためには、定期的にブレーキパッドの点検を行い、ギリギリまで待たずに交換作業をするのが賢明なのです。

安全のために定期的な点検をしよう

ブレーキパッドの状態を点検する作業は、目視で行います。
パッドの厚みがどのぐらいあるかによって、そろそろ交換が必要か、それとももう少し大丈夫かといった状態が分かります。
ただし、バイクのブレーキパッドの厚み残量は意外と見づらいため、懐中電灯やペンライト、スマホのライトアプリなどを使ってチェックするのがおすすめです。
車種によってはとても見づらく、床面の近くからでなければ確認できないケースもあります。

それでは、ブレーキパッドの厚みがどのぐらいになったらパッドを交換したほうが良いのでしょうか?
バイクメーカーのハンドブックなどを見ると、残量、つまり厚みが残り1ミリぐらいになったら交換しましょうと書かれているものが大半かもしれません。
しかしこの残量1ミリというのは交換がマストとなる限界の厚みなので、ハンドブックに1ミリと書かれていたから1ミリまでは安心して乗ればよいという事ではありません。

ブレーキパッドを交換する目安としては、残量2ミリが妥当です。
2ミリぐらいではコックピットのインジケーターはまだ点灯しませんが、走行中の安全性を維持するという点では2ミリを目安に交換するのがおすすめです。