KTMの歴史

オーストリアのメーカー

操業開始前に、創業者の一人のハンス・トゥルンケンポルツが、オーストラリアにあるザルツブルグから50kmほど離れた、マッティグホーフェンという街で町工場を始めます。
この地名も後に会社名の1つとなりますが、ドイツのDKWのバイクを扱うディーラーとなり、事業を拡大させて、名前が知れ渡っていきます。

1951年になるとバイク開発に取り組み、2年後に完成します。
こうして最初にできたバイクが、R100と呼ばれているモデルであり、ここからKTMの歴史が始まります。
社名は、エルンスト・クローノライフ、ハンス・トゥルンケンポルツという2人の創業者の名前の頭文字、そしてマッティグホーフェンの頭文字を取り、KTMとなります。

どのような会社かといえば、オフロードバイク専門のメーカーです。
現在は、インドのバイクメーカーが筆頭株主になっているので、オンロードバイクも作っています。
しかし、レースやダカーリなどで優秀な成績を収めているので、ほとんどオフロードバイク専門のメーカーと認知されています。

バイク製造のコンセプトとしては、READY TO RACEであり、これはバイクに興味を持ったら、いつでもすぐ出場できるようなバイクを作っています。
バイクの特徴は、とにかく軽さに重点を置いており、耐久性・コストなどよりも、軽量化を一番に行います。
バイク本体のみならず、パーツやウェアなどもすべて軽量化します。
このような特徴があるので、玄人向けのメーカーのイメージが強く、どこかマニアックな印象を与えています。
ただ、アジア市場や株主の影響があり、最近はスモールDUKEというモデルを出しており、そのイメージは少しずつ変わってきています。

他のメーカーと関わりが強い

KTMはヨーロッパをはじめとする、他のモーターサイクルメーカーと関わりが強いです。
まず有名なレッドブルは、ザルツブルグに会社を持っており、昔から仲が良かったです。
また、芝刈り機などを元々作っていたハスクバーナは、経営困難により、いくつかのメーカーを渡り歩きますが、現在はKTMに拾われています。
このハスクバーナは、アグスタという会社の傘下になった時期もありますが、その前にハスクバーナを辞めていったエンジニアが作った会社、フサベルも今やKTMの系列です。
ちなみに、これらどのメーカーも、オフロードバイクをメインとして作っています。

現在は、KTMは、オンロードバイクにも力を入れており、さらには自転車も製造しています。
バイクを作りながら、自転車も作るという、バイクメーカーでは珍しい会社です。
ちなみに、ヤマハもモーターのみ供給ですが、電動自転車を製造しています。